娘が戴いた御利益
私の娘が四歳の時の体験談です。
娘が、家の中に「おじさんがいる」と言って怯えるようになりました。
私は、その都度「大丈夫、どこにも居ないよ。いっしょにいてあげるから心配しないで。」と言ってなだめていました。
私も小・中学校のころ、幽霊を見たり金縛りにあったりした嫌な経験がありましたので
娘も同じ思いをするのかと思うと心配でたまらなくなりました。
その日も、娘が
「おじさんが、こっち見てる。」と寝室の壁の上の方を指さして怯えるので
当時、福岡に住んでいらっしゃった小牧御住職に電話をしました。
ちょうどこの頃、小牧御住職は、以前在籍していたお寺を出られたばかりで、松戸のお寺も無く、信者も以前小牧御住職にお世話になった者数名が、小牧御住職のもとで御信心をさせて頂きたいと、千葉に来ていただく準備を進めているところでした。
娘の様子をお話すると、小牧ご住職は
「御本尊を頂けばすぐ無くなるから。それまでちょっとがまんして。大丈夫だから」
とおっしゃいました。
数日後、御本尊を頂き、我が家にお助行(じょぎょう)(お参りしていただくこと)に来て戴きました。
小牧御住職の後ろで、娘を私の膝に座らせ、家族そろって御看経(おかんきん)(御題目(おだいもく)を御唱えすること)を戴きました。
御看経がはじまって20分ほどたったころ、娘がうつらうつらしはじめ、お線香1本が燃え落ちるころには、膝からすっかりずり落ちて、大の字になって眠ってしまいました。
小牧御住職はその姿を見て、「もう大丈夫でしょう」とおっしゃいました。
私も娘の安心しきった寝顔を見て、安心しました。
それ以来、娘は一度も「おじさん」の話をしなくなりました。
念のため訊いてみたところ「うん、いないよ。」と答えました。
今ではそんなことがあったことさえ覚えていないようです。
私も、そのお助行を戴いてから、夜何度も目が覚めることがなくなり、熟睡できるようになりました。 ありがとうございました。