経典のながれ

 

 釈尊の説かれた教えとして、相当な経典が残っていますが、その中においても「偽経」と呼ばれるものもあり、仏説のもの・非仏説のものがあるといわれています。

 

その中に「小乗仏説」と「大乗非仏説」というのがそうです。

 

釈尊50余年間の教えを大きく分けて、小乗と大乗に分けられます。

 

小乗の教えは、人として生きていく上の道を説かれ、大乗では、人生における高い理想理念・哲学的理論を説かれています。

 

仏滅後インドで弘まった仏教は、小乗の教えである阿含経で、我々の生活に則した教えで、当時の人たちにも親しみが沸き、心に入りやすかったため、非常に流布していきました。

 

それに対して、大乗の教えは、人生の理想理念・哲学的理論が説かれているため、信じ難く・理解し難く、布教が遅れたといわれています。(仏滅後500~600年ぐらい)

 

以上のようなことから、小乗の教えが先に出て、遅れて大乗の教えが世に出たものですから、大乗非仏説という説が出てきた経緯もあるといえます。

 

大乗非仏説というのは、釈尊が主に説かれたのは小乗の教えであって、大乗の教えは、釈尊滅後に、多くの弟子たちが次々と発展させたものであり、これは非仏説である・・・ということです。

 

これに対して、大乗仏説者は、非仏説論に根拠があるように、仏説論にも堂々とした論拠がある・・・ということですが、此処においては、昔から経典といわれるものは仏説としてみなしていきます。